Sweet病 10年間の経過

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Sweet's Disease. A Clinical Course of 10 Years' Following Up.
  • —A Clinical Course of 10 Years’ Following Up—
  • —10年間の経過—

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説明

44歳時から約10年間に11回以上再発を繰り返しているSweet病の1例を報告した。初診時は弛張熱, 関節痛, 発疹がみられたが, Sweet病, 成人Still病の典型疹とは異なった。アスピリン投与で軽快したが半年後に同症状の再発がみられ, 組織学的にSweet病に一致する所見を得た。その後ブドウ膜炎が出現し, 末梢血好中球増加がより著明になり, 再発を繰り返したがその都度アスピリンで軽快していた。5年半後の再発時には皮疹の臨床像もSweet病の典型像に近いものとなり, ステロイド内服を行い, ヨードカリも追加併用したがステロイド減量で再発がみられたため, シクロスポリンを開始した。同剤も減量中止により再発をみた。その後の再発時には抗生剤, アスピリン, その他の非ステロイド系消炎剤で軽快している。これまでアフタや陰部潰瘍はなく, Behçet病, 膠原病や悪性腫瘍の合併を示唆する所見はみられていない。本症の本態の解明による根治療法の出現が期待される。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 55 (3), 435-439, 1993

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (10)*注記

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