脂漏性皮膚炎における外用抗真菌剤ケトコナゾールの有用性の検討  イブプロフェンピコノールクリームとの比較

書誌事項

タイトル別名
  • Utility of Antifungal Ointment Ketoconazole Cream in Treating Seborrheic Dermatitis. A Comparison with Ibuprofen Piconol Cream.
  • —A Comparison with Ibuprofen Piconol Cream—
  • —イブプロフェンピコノールクリームとの比較—

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説明

脂漏性皮膚炎の治療には,従来からステロイド外用剤が広く用いられてきたが,外用抗真菌剤であるケトコナゾールクリーム(商品名;ニゾラール®クリーム)は海外において高い評価を得ており,また国内で実施された治験においても改善率は70~80%であることが報告されている。今回我々は,顔面に病変部を有する脂漏性皮膚炎患者54例において,ケトコナゾールクリームと非ステロイド系抗炎症外用剤であるイブプロフェンピコノールクリーム(商品名:スタデルム®クリーム)との比較検討を行った。その結果,両群の治癒率および改善率·有用性は,ケトコナゾールクリーム投与群ではそれぞれ59%,93%,93%,イブプロフェンピコノールクリーム投与群ではそれぞれ8%,56%,56%であり,両群間には有意な差が認められた。ケトコナゾールクリームは,脂漏性皮膚炎に対してイブプロフェンピコノールクリームより有用性が高いと考えられた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 62 (6), 803-809, 2000

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (7)*注記

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