Epidermolysis Bullosa Dystrophica et Albo-Papuloidea (Pasini)

書誌事項

タイトル別名
  • Epidermolysis Bullosa Dystrophica et Albo-Papuloidea (Pasini), Especially on Its Etiology
  • Epidermolysis Bullosa Dystrophica et Albo-Papuloidea(Pasini)--とくにその発生病理について
  • Epidermolysis Bullosa Dystrophica et Al
  • ―とくにその発生病理について―

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抄録

最近, 著者はPasiniの記載した典型的なepidermolysis bullosa dystrophica et albo-papuloideaの1例を経験した。患者は33才, 未婚の女性で, 四肢伸側の水疱形成, 趾爪甲の萎縮, 躯幹の白色ないし紅色の丘疹を認め, 恥毛, 腋毛もほとんど欠除していた。家系的に寡産系の傾向が窺われ, また母親に同症を認めた。検査成績でglucose fatty acid cycleが糖尿病のそれと逆のPatternを示し, インシュリン優位の過程を思わせる所見, 副交感神経不安定, 一過性の基礎代謝率上昇などが認められ, 治療的には燐酸クロロキン, vitamin Eがやや有効, DDSで皮疹は明らかに増悪した。以上の結果からG-6-PDHを中心とする五炭糖リン酸回路の異常, その結果か, 原因かは不明であるが, 脂質代謝異常, 解糖系, Touster回路, アミノ糖代謝系の亢進, インシュリン優位状態を経て, 糖蛋白のoverproductionおよび組織内沈着を招来, 一方ステロイド合成障害をとおして性腺機能障害を中心とした多腺性内分泌異常を推論した。この著者の推論はいろいろな点で仮説の域をこえないが, 本症の発生病理解明のため今後さらに酵素学的, 内分泌学的観点から十分再検討を要することを強調した。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 37 (3), 368-378, 1975

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (4)*注記

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