嚥下障害を伴った皮膚筋炎に対し免疫グロブリン大量療法(IVIG)が奏効した2例

  • 広瀬 憲志
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学講座
  • 久保 宜明
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学講座
  • 野田 利紀
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学講座
  • 荒瀬 誠治
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学講座
  • 牧野 英記
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部呼吸器膠原病内科
  • 遠藤 亜紀
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部耳鼻咽喉科
  • 宇都宮 正裕
    宇都宮皮膚泌尿器科

書誌事項

タイトル別名
  • Two Cases of Dermatomyositis with Dysphasia Successfully Treated with IVIG
  • 症例 嚥下障害を伴った皮膚筋炎に対し免疫グロブリン大量療法(IVIG)が奏効した2例
  • ショウレイ エンカ ショウガイ オ トモナッタ ヒフ キンエン ニ タイシ メンエキ グロブリン タイリョウ リョウホウ IVIG ガ ソウコウ シタ 2レイ

この論文をさがす

説明

症例1 : 64歳,男性。顔面,躯幹,上肢,手指背に紅斑があり,筋症状はなかったが,胸部CTにて間質性肺炎を認めた。特徴的な皮疹から間質性肺炎を伴った皮膚筋炎と診断した。その後徐々に嚥下困難が生じ悪化し,プレドニゾロン(PSL)を60 mg/日投与したが改善しなかった。症例2 : 80歳,男性。顔面,手指背の紅斑,筋力低下,重度の嚥下障害を認め,アルドラーゼとミオグロビンの上昇,筋電図所見から皮膚筋炎と診断した。PSL 60 mg/日投与で皮疹・筋力低下は改善したが,嚥下困難は全く改善しなかった。2症例ともに免疫グロブリン大量療法(IVIG)で嚥下困難は改善した。皮膚筋炎において嚥下障害は予後不良因子の一つで,難治例に対しIVIGは試みるべき治療の一つであると考えた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 72 (4), 344-348, 2010

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (20)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ