膵癌に伴った皮下結節性脂肪壊死症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Subcutaneous Nodular Fat Necrosis Associated with Pancreatic Carcinoma
  • 症例 膵癌に伴った皮下結節性脂肪壊死症の1例
  • ショウレイ スイガン ニ トモナッタ ヒカ ケッセツセイ シボウ エシショウ ノ 1レイ

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説明

74歳,女性。2004年11月下旬より右下腿に硬結,疼痛を伴う紅斑が出現。その1週間後には左下腿にも同様の皮疹が出現した。同年12月,心窩部圧迫感と胸背部痛が出現してきたため,当院内科受診。超音波検査,CTにて膵腫瘤を指摘された。皮膚科紹介となり,右下腿部より皮膚生検施行。Ghost-like fat cellと呼ばれる特徴的な脂肪壊死像,コッサ染色にてCa沈着を認めた。血液検査ではアミラーゼ,リパーゼ,ホスホリパーゼA2など膵酵素の上昇がみられ,膵癌に伴った皮下結節性脂肪壊死症と診断した。本症は膵炎や膵腫瘍によって逸脱した膵酵素がリンパ流や血流を介して遠隔部位に到達することにより発症すると考えられている稀な疾患である。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 70 (3), 261-264, 2008

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (24)*注記

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