先天性下大静脈狭窄症による若年発症下肢深部静脈血栓症に伴った下腿潰瘍の 1 例

  • 石上 剛史
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学分野
  • 古北 一泰
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学分野
  • 村尾 和俊
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学分野
  • 久保 宜明
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Leg Ulcers due to Juvenile-onset Deep Venous Thrombosis of the Leg Associated with Congenital Stenosis of the Inferior Vena Cava
  • 症例 先天性下大静脈狭窄症による若年発症下肢深部静脈血栓症に伴った下腿潰瘍の1例
  • ショウレイ センテンセイ カ ダイ ジョウミャク キョウサクショウ ニ ヨル ジャクネン ハッショウ カシ シンブ ジョウミャク ケッセンショウ ニ トモナッタ カタイ カイヨウ ノ 1レイ

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説明

50 歳,男性。14 歳時,左下肢深部静脈血栓症を発症しワルファリンカリウム内服を開始したが,その後自己判断で中止していた。19 歳頃から左下腿に浮腫と潰瘍を生じ,複数の医療機関で治療を受けたが改善しなかった。45 歳時に左下腿潰瘍が悪化し,この時は下肢の安静挙上のみで潰瘍は改善したが,この頃より左下肢の静脈瘤および左胸部から腹壁にかけての表在静脈の怒張,蛇行が目立ってきた。また同時期に右下肢深部静脈血栓症を併発したためワルファリンカリウム内服を再開した。50 歳時,左下腿潰瘍が再燃したが,その時の精査で下大静脈が先天的に著しく狭窄していることが明らかになり,深部静脈血栓症とその後の下腿潰瘍の発症に深く関与していると考えられた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 75 (4), 301-303, 2013

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (3)*注記

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