Generalized Acanthosis Nigricans の 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Generalized Acanthosis Nigricans
  • 症例 Generalized Acanthosis Nigricansの1例
  • ショウレイ Generalized Acanthosis Nigricans ノ 1レイ

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説明

28 歳,女性。幼少期より体幹に色素沈着を自覚していた。初診時,頚部・腋窩・体幹・鼠径部に,自覚症状のないびまん性または斑状網状の色素沈着および皮膚の粗造がみられた。臨床像および病理組織学的所見から generalized acanthosis nigricans と診断した。Acanthosis nigricans は通常,症状が間擦部にみられるが,自験例は,皮膚症状が汎発性にみられる非常に稀な acanthosis nigricans であった。自験例は同症の家族歴はなかったものの,幼少期より皮膚症状が出現していたことから,良性型の可能性が考えられた。しかし,橋本病を合併しており症候群性の可能性も否定できなかった。エトレチナート全身投与およびカルシポトリオール外用にて皮膚症状が軽快し,病理組織学的にも改善がみられた。汎発性の acanthosis nigricans は非常に稀であり,治療も難しい症例が多いが,自験例のようにエトレチナートの使用も考慮すべきであると考える。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 75 (4), 309-312, 2013

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (12)*注記

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