<i>Mycobacterium marinum</i> による Fish Tank Granuloma の1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Fish Tank Granuloma Caused by <i>Mycobacterium marinum</i>
  • 症例 Mycobacterium marinumによるFish Tank Granulomaの1例
  • ショウレイ Mycobacterium marinum ニ ヨル Fish Tank Granuloma ノ 1レイ
  • A Case of Fish Tank Granuloma Caused by Mycobacterium marinum

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抄録

63 歳,女性。熱帯魚観賞用水槽の清掃中に右前腕屈側を擦過し,約 1 カ月後に紅色結節が出現した。1 週間後再び同部を魚水槽の壁で擦過し,さらに 2 個の紅色結節の形成をみた。発疹は前腕一部に限局した多発限局型(固定型)であった。紅色結節の病理組織所見は,組織球,類上皮細胞,多核巨細胞よりなる肉芽腫であった。組織を小川培地に接種し,25℃,2 週間後に乳白色のコロニーを得た。分離菌は DNA-DNA hybridiazation(DDH)法により Mycobacterium marinum と同定された。以上の所見より Mycobacterium marinum による fish tank granuloma と診断した。治療は塩酸テトラサイクリン 1000 mg を 8 週間投与し軽快した。塩酸テトラサイクリンは有用性が高く,眩暈などの副作用が少なく女性例にも処方できる安価な薬剤である。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 76 (3), 218-221, 2014

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (3)*注記

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