右肩部に生じた巨大皮下皮様囊腫の1例

DOI Web Site 参考文献2件 オープンアクセス
  • 片野 あずさ
    アドベンチストメディカルセンター皮膚科 琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 内海 大介
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 大平 葵
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 粕谷 百合子
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 苅谷 嘉之
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 﨑枝 薫
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 眞鳥 繁隆
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 平良 清人
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 高橋 健造
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座
  • 上里 博
    琉球大学大学院医科学研究科皮膚病態制御学講座

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Giant Subcutaneous Dermoid Cyst of the Right Shoulder
  • 症例 右肩部に生じた巨大皮下皮様囊腫の1例
  • ショウレイ ミギカタブ ニ ショウジタ キョダイ ヒカ ヒ ヨウノウ シュ ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

16 歳,男性。生下時より右肩の皮下結節を自覚していた。結節は徐々に増大し,7 歳時には鶏卵大の皮下腫瘤となった。その後も腫瘤は増大を続け,16 歳時に当科を受診した。右肩に手拳大の表面常色,弾性軟,ドーム状に隆起した皮下腫瘤を認めた。下床との可動性は良好で,隆起部中央に瘻孔を有し,瘻孔内より数本の毛髪の突出がみられた。造影 CT 検査では右肩甲骨背側上方に周囲との境界明瞭な,86×44 ×67 mm の増強効果の無い単房性腫瘤であった。摘出された腫瘤は線維性の被膜を有し,その内部には多数の毛髪と粥状物質がみられた。病理組織学的所見では重層扁平上皮に裏打ちされた囊胞状構造を示し,囊腫壁には毛包,脂腺,平滑筋線維が付随し,皮下皮様囊腫と診断した。一般に皮下皮様囊腫は頭頚部,特に眼周囲に好発し,それ以外の部位に発症することは比較的稀である。囊腫の大きさが 5 cm を超える症例は本邦では自験例を含め 7 例のみが報告されているが,頭頚部以外に発症した報告は自験例のみであった。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 76 (5), 469-472, 2014

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (2)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ