抗 Mi-2 抗体陽性の皮膚筋炎の 1 例と本邦報告例のまとめ

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Dermatomyositis with Anti-Mi-2 Antibody and a Review of Japanese Literature
  • 症例 抗Mi-2抗体陽性の皮膚筋炎の1例と本邦報告例のまとめ
  • ショウレイ コウMi-2 コウタイ ヨウセイ ノ ヒフ キンエン ノ 1レイ ト ホンポウ ホウコクレイ ノ マトメ

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説明

症例は 44 歳,女性。主訴は 5 年前からの紅色皮疹(顔面,前胸部,両上肢),1 カ月前からの上腕と下肢の筋肉痛であった。末梢血で筋原性酵素の上昇(LDH 260 IU/l(119~229),アルドラーゼ 7.6 IU/l (2.7~5.9))とミオグロビンの上昇(67.4 ng/ml(25~58))を認め,抗核抗体 80 倍,抗 Jo-1 抗体陰性,抗 Mi-2 抗体陽性(Line blot 法)であった。徒手筋力テスト(MMT)では三角筋 4/4,上腕二頭筋 4/4,大臀筋 4/4 と近位筋の筋力低下を認めた。左上腕二頭筋の筋生検では変性が強く細胞成分に乏しかったものの,臨床所見と合わせて皮膚筋炎と診断した。プレドニゾロン 60 mg/日より内服開始し,皮疹・筋症状ともに速やかに軽快し,検査値も正常化した。ステロイドが奏効した症例であり,悪性腫瘍および間質性肺炎の合併はなく予後良好群に分類したが,慎重にプレドニゾロン漸減中である。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 78 (2), 125-129, 2016

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (10)*注記

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