クリオピリン関連周期熱症候群の 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Cryopyrin-associated Periodic Syndrome
  • 症例 クリオピリン関連周期熱症候群の1例
  • ショウレイ クリオピリン カンレン シュウキ ネツ ショウコウグン ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

<p>6 カ月,男児。出生翌日より,全身に瘙痒の明らかでない紅斑と膨疹が毎日出没するようになった。近医小児科を受診し,抗ヒスタミン薬を内服したが効果がなく,当院を紹介され受診した。血液検査では末梢血白血球の増加(29570/mm3),炎症マーカーの上昇(CRP 4.65 mg/dl,SAA 106.2 μg/ml)を認めた。 また,皮膚生検にて真皮の浮腫と血管周囲の好中球浸潤を認めた。以上より,クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)を疑い遺伝子検査を施行したところ,NLRP3 遺伝子に p. Ile598Phe ヘテロ変異を認め,診断を確定した。カナキヌマブ(ヒト化抗ヒト IL-1β モノクローナル抗体)投与にて症状は速やかに軽快し,血液検査異常も改善した。生後すぐに生じ,かつ持続的に出没する蕁麻疹様皮疹を認めた場合,本疾患を疑うことが重要で,遺伝子検査を行うことにより早期診断・治療が可能となり,予後の改善が期待できる。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 78 (5), 479-482, 2016

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (3)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ