雲仙火山周辺で発生した地震から推定されたコーダQ<sup>-1</sup>

書誌事項

タイトル別名
  • Coda-Q Estimated from Earthquakes around Unzendake Volcano
  • 雲仙火山周辺で発生した地震から推定されたコーダQ-1〔英文〕
  • ウンゼン カザン シュウヘン デ ハッセイシタ ジシン カラ スイテイサレタ

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説明

雲仙岳の火山活動に伴って発生した地震のS波コーダ部分の振幅減衰から,雲仙岳周辺のQ構造を推定した.コーダQ-1(Qc-1)は等方1次散乱近似の仮定で推定された.雲仙岳西方の地震を雲仙岳西山腹の観測点で観測した場合と,山頂直下の地震を近傍の観測点で観測した場合に,高Qc-1値が得られた.低Qc-1;値は島原半島東部の地震で得られた.また,雲仙岳東部で観測された地震も,低Qc1-値であった.不均質性と非弾性の異なる性質の2種類の媒質を仮定して,多重散乱と内部減衰による地震波の振幅減衰を,モンテカルロ法でシミュレーションした結果と,観測から推定されたQ構造との比較を行った.シミュレーションでは,地震波の振幅減衰は,強い不均質性と非弾性の領域の内部か,または,近傍で顕著になることがわかった.このことから,雲仙岳の西側及び山頂付近が,東方部分よりもより強い不均質性と非弾性を示すといえる.

収録刊行物

  • 火山

    火山 40 (2), 83-89, 1995

    特定非営利活動法人 日本火山学会

参考文献 (16)*注記

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