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- 原 重樹
- 産業技術総合研究所環境化学技術研究部門
書誌事項
- タイトル別名
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- 金属原子の隙間を水素原子が通り抜ける
- キンゾク ゲンシ ノ スキマ オ スイソ ゲンシ ガ トオリヌケル
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抄録
一番小さな元素である水素の原子は金属原子の隙間に割り込んで,金属材料中を動き回ることができる。この特性を利用したのがパラジウムという金属元素からなる膜である。パラジウム膜はこの隙間をふるいの目として水素のみを透過させる分離膜として機能する。他の分離膜とは異なるユニークな水素透過挙動を示すが,それは水素分子が2つの水素原子に解離してこの隙間に入り込むことに起因している。パラジウム膜はLED製造に必要な水素の精製に用いられている他,燃料電池の燃料である水素の製造でも期待されている。しかしパラジウムは白金族に属する希少金属である。金属原子の隙間をふるいの目とした水素分離機能を広く社会に活かすため,パラジウム膜の薄膜化や代替材料の開発が進められている。
収録刊行物
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- 化学と教育
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化学と教育 62 (3), 116-119, 2014
公益社団法人 日本化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679282305024
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- NII論文ID
- 110009809634
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- NII書誌ID
- AN10033386
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- ISSN
- 24241830
- 03862151
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- NDL書誌ID
- 025359939
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可