エレクトロニクス分野の導電性接着剤技術(ヘッドライン:物質と熱伝導)

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タイトル別名
  • エレクトロニクス分野の導電性接着剤技術
  • エレクトロニクス ブンヤ ノ ドウデンセイ セッチャクザイ ギジュツ

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抄録

導電性接着剤は,基本的に電気伝導,熱伝導や電磁シールドなどの機能を受け持つ金属粒子と接着を受け持つ有機接着剤の複合体である。市販されている導電性接着剤では,有機媒体はエポキシ系樹脂が主で,金属粒子としては,銀が最も一般的に用いられる。金属の他にもカーボンを導電性粒子として用いる特殊な例もあるが,これは抵抗値が高いので,むしろ印刷のできる抵抗体として重宝される。導電性接着剤は,150℃程度の低温で接続できながら,短時間であれば300℃の高温,常用でも150℃に耐えることができるので,はんだにはない耐熱実装を実現する。導電性接着剤に求められる特性には,もちろん導電性に優れることが第一であるが,エレクトロニクス機器一般に求められる信頼性には,良好な熱伝導性が重要な特性の一つとなる。信頼性予測と確保技術が揃うことで,付加価値の高い実装技術として新たな実装領域を拡大することが可能になるだろう。以下には,最近の導電性接着剤実装における各種信頼性影響因子を紹介し,理解されているメカニズムや対策をまとめる。

収録刊行物

  • 化学と教育

    化学と教育 59 (10), 496-499, 2011

    公益社団法人 日本化学会

参考文献 (9)*注記

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