天然ゴムの伸長結晶化(ヘッドライン:古くて新しいゴム-Natural Rubber-)

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タイトル別名
  • 天然ゴムの伸長結晶化
  • テンネン ゴム ノ シンチョウ ケッショウカ

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抄録

天然ゴムは,合成ゴムでは代替不可能な材料である。その要因のひとつは,天然ゴムの伸長結晶化能力にある。シンクロトロン放射光による引張試験/時分割広角X線回折同時測定を用いると,天然ゴムの伸長結晶化をリアルタイムに特徴付けることができ,天然ゴムの強さの謎を探究することが可能となる。天然ゴムの結晶化には,天然ゴムの主鎖構造がほぼ100%シス-1,4構造という高い立体的規則性と天然ゴム特有の非ゴム成分による高次構造形成が寄与している。天然ゴムはヘベア樹の産出するバイオマスであり,大気中の二酸化炭素から得られる高分子炭化水素である。また,天然ゴムは使用済みになっても熱エネルギーに変換できることから,21世紀の低炭素社会にますます重要な物質と位置づけられる。

収録刊行物

  • 化学と教育

    化学と教育 61 (10), 472-475, 2013

    公益社団法人 日本化学会

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