ヨウ素デンプン反応の発色のしくみ(ヘッドライン:ヨウ素の化学)

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タイトル別名
  • ヨウ素デンプン反応の発色のしくみ
  • ヨウソ デンプン ハンノウ ノ ハッショク ノ シクミ

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説明

「ヨウ素デンプン反応の発色のしくみ」は長い間の謎であった。この謎を解くには,分光法と電子論的解析が欠かせない。すなわち,「なぜ青く呈色するか?」は裏を返せば,「なぜ赤い光を吸収するか?」の電子論的選択則の解明が必須である。「ヨウ素デンプン反応」の主要因はデンプンの直鎖状成分であるアミロースであり,この「アミロース・ヨウ素錯体」に対する物理化学的特性を究明した結果,「錯体の色は,左巻きアミロースらせん糖類中のピラノース環およびグルコシド結合酸素とヨウ素の間での電荷移動およびCH-π相互作用に由来して,結合ヨウ素種I_3^-,I_2各々が折れ曲がり/ねじれ(bent/torque)構造を取り,全体として左巻き配列を取りながらアミロースに内包された発色ヨウ素種I_3^-dimer(I_6^<2->)およびI_3^-・I_2(I_5^-)の励起子間相互作用(exciton-coupling)に起因する」と結論された。口絵11ページ参照。2

収録刊行物

  • 化学と教育

    化学と教育 63 (5), 228-231, 2015

    公益社団法人 日本化学会

被引用文献 (1)*注記

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