ガラス器具を扱う(便利な実験器具・道具 : その面白い使い方)
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- 栗栖 安彦
- 上智大学理工学部
抄録
透明のため容器の内部が見えること, 耐薬品性のあること, いろいろな形のものを作り出せることなどから, ガラス器具は化学実験に必須の器具である。ガラスには軟質, 硬質, 特殊ガラスなどの種類があり, 使用目的に合わせて用いられる。普通ガラス, いわゆるソーダガラスは, 高度の耐熱性が必要でないもの, アルカリ溶出に関係のないもの, 例えば普通の試薬瓶, 分液漏斗, デシケータ, 冷却器などの材料となる。硬質ガラスは普通ガラスと比べ耐熱性, 耐アルカリ性, 耐酸性が大きいので, 試験管, ビーカー, フラスコなどに用いられる。特殊硬質ガラスは高温反応用として作られたもので, パイレックス(アメリカ), イエナ(ドイツ), ハリオ(日本, 柴田)がある。そのほか石英ガラスは光学用セル, 元素分析用の燃焼管に用いられる。このように種々の性質を示すガラスの特長を生かして作られたガラス器具を扱う際の便利なアイデアをまとめた。
収録刊行物
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- 化学と教育
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化学と教育 38 (6), 690-691, 1990
公益社団法人 日本化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679287417344
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- NII論文ID
- 110001827098
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- ISSN
- 24241830
- 03862151
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可