「ボランティア」と「NPO」の社会的構成プロセスに関する新聞記事分析研究― 「助詞分析」の試み―
-
- 八ッ塚 一郎
- 熊本大学教育学部
書誌事項
- タイトル別名
-
- Newspaper article analysis on the social construction process of “volunteer” and “NPO” in Japan: An attempt of “postpositional particle analysis”
- ボランティア ト NPO ノ シャカイテキ コウセイ プロセス ニ カンスル シンブン キジ ブンセキ ケンキュウ ジョシ ブンセキ ノ ココロミ
この論文をさがす
説明
日本社会における「ボランティア」と「NPO」の普及・興隆という現象を,社会的現実の生成と変容のプロセスとみなし,社会的表象論に依拠してその機制を検討した。各々の語を含む新聞記事の量の経年的変化を検討したところ,いずれの語も記事量を増大させていた。さらに,各々の語について,助詞を付して用いられる比率を算出する「助詞分析」を試みた。ボランティアは,阪神大震災以前には高かった主語としての用法の比率を,震災後には相対的に低下させていた。一方,NPOでは,主語としての使用比率は一貫して高かった。このことから,NPOは,生成の渦中にあるものの,社会的現実としては未だ単調であり,生活世界にとって疎遠であることが示唆された。それに対しボランティアは,震災を契機にその多層性を確立し,豊かな意味をもつ社会的現実として,生活世界の細部へと浸透しつつある。このことは記事内容に関する分析によっても支持された。2つの社会的現実について今後の変容可能性を展望するとともに,新聞記事を活用した分析技法について,社会的表象論に基づく展開の方向性を考察した。<br>
収録刊行物
-
- 実験社会心理学研究
-
実験社会心理学研究 46 (2), 103-119, 2007
日本グループ・ダイナミックス学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679294973952
-
- NII論文ID
- 130000303318
-
- NII書誌ID
- AN00104794
-
- ISSN
- 13486276
- 03877973
-
- HANDLE
- 2298/33661
-
- NDL書誌ID
- 8801450
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可