言語聴覚障害と家族とのかかわり  ある失語症患者の妻の手記の分析 STは家族指導において何を考慮すべきか

書誌事項

タイトル別名
  • An Analysis of the Written Observations by a Patient's Spouse: What Should Speech-Language Therapists Consider about Family Guidance?
  • アル シツゴショウ カンジャ ノ ツマ ノ シュキ ノ ブンセキ ST ワ カゾク シドウ ニ オイテ ナニ オ コウリョ スベキ カ

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抄録

脳梗塞のためウェルニッケ失語を呈した患者の妻の手記を分析した.手記には患者の発病時,手足の麻痺がないため適切な医療を受けるのにとまどった家族のようす,言語障害に対して家族全員で取り組むようすなどが克明に描写されている.また,主治医の予後の説明に打撃を受けながらも,希望を見いだそうと揺れる気持ちなど,通常のインタビューでは表明されにくい患者家族の心理を知る一助となった.この手記より,失語症発症時の対処法を一般の人々へ普及することの重要性,発症初期から言語障害についての情報を提供し相談に応じるスタッフの必要性が考えられた.また,家族の障害受容に対して家族指導において考慮すべきことなどを考察した.

収録刊行物

  • 聴能言語学研究

    聴能言語学研究 16 (2), 88-92, 1999

    日本コミュニケーション障害学会

参考文献 (6)*注記

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