ダイヤモンド/鋼複合粒子を用いた微粒子ピーニングによる摩擦摩耗特性の改善

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of the improvements in tribological characteristics by fine particle peening using diamond/steel hybridized particles
  • ダイヤモンド/コウ フクゴウ リュウシ オ モチイタ ビリュウシ ピーニング ニ ヨル マサツ マモウ トクセイ ノ カイゼン

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説明

微粒子ピーニング(FPP)は,200 μm以下の微粒子を使用したショットピーニングであり,粒子成分の一部を被処理材表面に移着させることが可能である.本研究では,ステンレス鋼の耐摩耗性を向上させるため,ダイヤモンド微粒子をFPPにより移着させることを提案する.その手法として,投射材の鋼粒子表面にダイヤモンド粒子を担持させたダイヤモンド/鋼複合粒子を新たに作製し,FPPへの使用を試みた.その結果,ダイヤモンド粒子が移着・埋没した改質層がステンレス鋼表面に形成され,その表面では摩擦係数の低減が図られている可能性を見出した.そのメカニズムを詳しく検討したところ,被処理材と相手材の間にダイヤモンド粒子および摩耗粉が存在することで,接触面の凝着が抑制されたことが原因であると考えられる.以上から,FPPにより作製した,ダイヤモンド粒子移着層を有するステンレス鋼表面は,摩擦摩耗特性の改善に有効である可能性を見い出した.

収録刊行物

  • 砥粒加工学会誌

    砥粒加工学会誌 60 (7), 386-392, 2016

    公益社団法人 砥粒加工学会

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