高齢者に発症し,放射線治療が著効した眼瞼脂腺癌の2例

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  • Sebaceous carcinoma of the eyelid in two elderly patients successfully treated with radiation

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症例1:88歳,女性。初診の1年半前に左上眼瞼に腫瘤が出現し,徐々に増大して出血をきたすようになった。部分生検を施行し,脂腺癌と診断した。画像検索の結果,転移はなく電子線70 Gyを照射した。症例2:87歳,男性。初診の2ヵ月前に左下眼瞼の瞼板に小結節が出現し,増大してきた。楔型に部分生検を施行し,脂腺癌と診断した。画像検索上転移はなく,電子線70 Gyを照射した。放射線治療後,2症例ともに,腫瘍は肉眼的に完全に消失した。現時点まで再発・転移はなく,放射線照射に伴う重篤な有害事象もない。脂腺癌に対しては手術治療が一般的ではあるが,手術治療が困難な高齢者の眼瞼脂腺癌に対する治療として,放射線治療も有力な選択肢の一つになり得ると考えた。

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