ステロイドパルス療法後に急性膵炎,十二指腸穿孔性腹膜炎,Posterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)を合併したMPO‐ANCA関連腎炎の1女児例

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タイトル別名
  • Case of MPO-ANCA-associated glomerulonephritis with acute pancreatitis, perforated duodenal ulcer and posterior reversible encephalopathy syndrome after steroid pulse therapy

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著者らは,MPO-ANCA関連腎炎と診断され,ステロイドパルス療法後に,急性膵炎,十二指腸穿孔性腹膜炎,Posterior reversible encephalopathy syndrome (PRES) を合併した1女児例を経験した。<br> 症例は9歳,女児。学校検尿で異常を指摘され,当科を受診し,腎機能悪化傾向のため,精査入院となった。MPO-ANCAが陽性で,腎病理検査で糸球体の半数に半月体形成を認めた。ステロイドパルス療法後2日目に腹痛を訴え,腹部CTで膵臓の腫大,フリーエアーを認めた。術中所見にて,十二指腸穿孔性腹膜炎と診断した。手術翌日に痙攣が起こり,頭部MRIにてPRESと診断した。本邦でANCA関連腎炎に膵炎を合併した小児例は今までに報告はないが,成人例では散見され,ステロイドパルス後に発症している症例もあった。MPO-ANCAが陽性の場合,腎臓だけでなく,多臓器の合併症にも十分注意が必要である。

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