繁殖農場における低生涯生産性を示す母豚に関連する要因

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  • Factors Associated with Sows Having Low Lifetime Efficiency in Commercial Herds

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抄録

本研究は,低生涯生産性を示す母豚(LE母豚)に関連する要因の探査を目的とした。要因は,初交配日齢(AFM),産次0の種付け回数,産次1の生存産子数(PBA)とした。本研究では,101農場における2001-2003年に導入された34,728頭の分娩記録を用いた。LE母豚は,年間化生涯PBAの下位25パーセンタイルを持つ母豚と定義した。AFMは151-209日,210-230日,231-251日,252-272日,273-293日,294-365日の6グループに分類した。産次1のPBAは ≤ 7頭,8-11頭,≥ 12頭の3グループに分類した。産次0の種付け回数は,初回種付けと再種付けに分類した。統計分析には混合効果モデルを用いた。母豚のAFM が151-209日から294-365日に上がるにつれ,LE母豚になる割合は,18.7%から37.3%に増加した(P<0.05)。再種付け未経産豚は,初回種付けと比べて,LE母豚になる割合が10.3%高かった(P<0.05)。産次1のPBAが ≤ 7頭の母豚は,8-11頭と ≥ 12頭の母豚と比べて,LE母豚になる割合がそれぞれ19.4%と28.5%高かった(P<0.05)。結論として,LE母豚になる割合を減らすためには,成熟した未経産豚における早い日齢での初交配,再種付け未経産豚割合を減少させること,そして産次1におけるPBAを増やすことが推奨される。

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