食道と直腸に平滑筋腫を認めたAlport-leiomyomatosis syndrome の1 例

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  • A case of Alport-leiomyomatosis syndrome with leiomyoma in the esophagus and rectum

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<p>Alport-leiomyomatosis syndrome (A-LS)はAlport 症候群にびまん性平滑筋腫症を合併する稀な疾患である。今回我々は感冒を契機に撮影した胸部X 線写真で偶発的に見つかったA-LS の1 例を経験した。症例は6 歳時に腎生検で腎組織IV 型コラーゲンα5 鎖完全欠損を認めAlport 症候群と確定診断し経過観察となっていた男児である。10 歳時に感冒をきっかけに胸部X 線写真の異常陰影を指摘され,精査の結果,食道にびまん性平滑筋腫症を認めA-LS と診断した。さらに,食道以外に直腸にも平滑筋腫を認めた。患児の遺伝子解析では,患児はCOL4A5 からCOL4A6 までの広範囲にわたる欠失を認め,これまでの報告と同じ遺伝子の欠失パターンであった。母の遺伝子解析では欠失を認めなかったため,本症例は孤発例であると考えられた。今後も多臓器に平滑筋腫症を合併することを念頭において,丁寧な問診と身体診察を行っていく必要がある。</p>

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