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- 伊藤 滋
- 岡山大学医学部 小児科
書誌事項
- タイトル別名
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- Long term tapering predonisolone in idiopathic nephritic syndrome in children.
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説明
小児期の特発性ネフローゼ症候群の90%はステロイド反応性であるが,その大半は再発し,一部は頻回再発やステロイド依存性の経過をたどる。ネフローゼ症候群の再発の原因は明確になっていないが,従来から行われている小児腎国際研究班による方法 (国際法) でステロイドを大量投与し短期間で中止することが再発の誘因となるとの指摘もある。今回昭和63年1月から平成6年6月までに発症し松山赤十字病院小児科で治療したステロイド反応性ネフローゼ症候群31例 (発症年齢1歳1カ月~13歳7カ月,平均6.7歳) に対し,ステロイド大量投与後,計9カ月間で漸減中止する長期漸減法による治療を行った。観察期間 (1年~6年11カ月,平均3.8年) 中12例が再発せず,寛解後6カ月以内に再発したのは10例で,国際法に比し再発率に有意な差はなかったが早期の再発例は有意に少なく,ステロイドによる副作用は一過性で重篤なものはなかった。ステロイド長期漸減法は小児期ネフローゼ症候群の初期治療法として有用と考えられた。
収録刊行物
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- 日本小児腎臓病学会雑誌
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日本小児腎臓病学会雑誌 9 (1), 33-37, 1996
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679317193600
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- NII論文ID
- 130000127735
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- ISSN
- 18813933
- 09152245
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可