発症2年以内の関節リウマチに対して,経口抗リウマチ薬を病勢に応じて積極的に使用した症例のレトロスペクティブ解析

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  • A retrospective analysis of rheumatoid arthritis patients with disease duration of 2 years or less who had received aggressive treatment using oral disease-modifying antirheumatic drugs according to their disease activities

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抄録

目的:経口DMARDsの併用を主体としたRA発症早期からの積極的治療の有用性を検証する.<br> 対象および方法:1997年7月~2006年1月の間,所沢中央病院を受診した発症2年以内のRA患者のうち,寛解を目指して経口DMARDsによる積極的治療を行うことに同意した27症例について,最長5年間の治療経過をレトロスペクティブに解析した.治療開始時の疼痛関節数,腫脹関節数,CRPを当初1~2週ごとの来院間隔にモニターし,これらの数値のいずれかが前回の測定より低下しない場合,短期間のうちに,治療薬の増量もしくは追加を実施した.RAの活動性が十分低下した後は,1~2カ月ごとの診察間隔とした.<br> 結果:19症例(70%)が1年以内に臨床的寛解を達した.5年間の経過観察において達成した寛解状態はほぼ維持され,5年後の観察においては追跡可能であった25症例のうち21症例(84%)が臨床的寛解状態にあった.一方,5年後のHAQスコアを測定しえた23症例の中央値は0.125であり,65%が0.5未満の機能的寛解を達成した.<br> 結論:日常臨床での経口DMARDsによる積極的治療の有用性が確認された.

収録刊行物

  • 臨床リウマチ

    臨床リウマチ 24 (1), 35-41, 2012

    一般社団法人 日本臨床リウマチ学会

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