リウマチ性疾患における生物学的製剤の進歩
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- 川人 豊
- 京都府立医科大学大学院医学研究科免疫内科学膠原病・リウマチ・アレルギー科
書誌事項
- タイトル別名
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- The progress of biologics in the rheumatic disease
抄録
<p> 関節リウマチでは,生物学的製剤の登場により臨床的寛解が現実の治療目標となり,関節機能のみならず生命予後の改善がみられる.さらに,従来の製剤に効果不十分な症例に対してさらに異なる標的分子に対する製剤の開発が進んでいる.一方,関節リウマチの以外の他のリウマチ性疾患での生物学的製剤の開発は十分ではない.その背景には,免疫反応により生じ得る臓器障害には,様々な細胞による組織構築されている臓器の複雑性が起因するため,一つの標的分子の阻害のみでは疾患の制御が難しいことも示唆されている.全身性エリテマトーデスでは,B細胞関連分子を標的とした生物学的製剤の開発が中心だが,抗体産生の低下や補体の改善が見られても,従来の免疫抑制剤やステロイド治療より強力とはいえないことが多く,ほかの様々な標的分子阻害剤も検討されている.シェーグレン症候群では,腺外症状の改善が見られても腺症状の改善が困難である傾向が見受けられる.血管炎では,リツキシマブが本邦でもANCA関連血管炎ですでに承認され,Bリンパ球の表面マーカーに対する分子標的製剤も有効であることが示唆されている.強皮症の線維化についても様々な製剤が臨床試験中である.生物学的製剤の開発はゆっくりではあるが今後も進められ,関節リウマチの以外の他のリウマチ性疾患でも,その進展が期待される.</p>
収録刊行物
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- 臨床リウマチ
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臨床リウマチ 28 (2), 97-105, 2016
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679318799360
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- NII論文ID
- 130005261951
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- ISSN
- 21890595
- 09148760
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可