ケトン症牛におけるルーメン内の揮発性低級脂肪酸と細菌抗体価について

  • 佐藤 繁
    宮城県農業共済組合連合会家畜診療研修所
  • 富田 和夫
    宮城県農業共済組合連合会家畜診療研修所
  • 大石 武志
    宮城県農業共済組合連合会大衡家畜診療所
  • 遊佐 公八
    宮城県農業共済組合連合会大衡家畜診療所
  • 氏家 賢一
    宮城県農業共済組合連合会大衡家畜診療所
  • 矢崎 薫
    宮城県農業共済組合連合会名取家畜診療所

抄録

ケトン症牛および臨床的に健康と思われる成乳牛と肥育牛について,ルーメン内のVFAと細菌抗体価について検討した。<BR>総VFA量は, ケトン症牛では5.9±:1.7mmo1/dlであり,この値は成乳牛に比べて有意に低く, 酢酸, プロピオン酸および酪酸量もともに低値を示した。酢酸とプロピオン酸の比は,プロピオン酸の減少により4.6±1.2と高値を示していた。<BR>ルーメン細菌に対する抗体価は, ケトン症牛において供試した4菌株(Ruminococcusalbus, Streptococcusbouis, Butyrivibriofibrisolvens および Succinivibriodextrinosolvens)とも低値を示す傾向が見られた。<BR>これらのことから, ルーメン内の細菌抗体価は, ケトン症の早期発見および予防のための指標として応用可能であることが示唆された。

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ