巨大な十二指腸Brunner腺過形成の1切除例

  • 松本 泰典
    千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学
  • 夏目 俊之
    千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学
  • 赤井 崇
    千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学
  • 川平 洋
    千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学 千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター
  • 林 秀樹
    千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学 千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター
  • 松原 久裕
    千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Giant Brunner’s Gland Hyperplasia in the Duodenum

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説明

症例は54歳男性,黒色便を自覚し近医を受診した.貧血があり上部消化管内視鏡検査を施行し,十二指腸球部に隆起性病変を認め当院へ紹介された.画像検査により良悪性の判別はできなかったが,貧血の進行があり治療適応と考えた.内視鏡治療は困難と考え,開腹手術による切除の方針とし,術中内視鏡によるマーキングを併用し十二指腸壁切開で腫瘤摘出術を施行した.摘出標本は65mm大で病理組織学的にはBrunner腺過形成であった.これまで “Brunner腺腫” として報告された症例は,病理組織学的に過形成や過誤腫が大半であるとされるが,腫瘍性増殖をきたす腺腫や癌の報告が散見される.また良性病変であっても貧血などの症状を呈し治療適応となることが多く,その治療方針についてはいまだ一定の見解がない.今回われわれは高度貧血をきたした十二指腸巨大Brunner腺過形成に対し外科的切除を施行した症例を経験したので,文献考察を加えて報告する.

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参考文献 (3)*注記

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