腹腔鏡下胆嚢摘出術中に診断したFarrarの診断基準を満たす原発性胆嚢管癌の1例

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タイトル別名
  • A case of primary cystic duct carcinoma based on Farrar's criteria diagnosed by laparoscopic surgery

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症例は85歳男性.発熱と腹痛を主訴に受診した.腹部エコー・CTで急性胆嚢炎と総胆管結石を認めた.PTGBDとEndoscopic sphincterotomyにて総胆管結石排石したが,ERCで胆嚢管は造影されなかった.急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術中に胆嚢管内腫瘍を認め,迅速病理で腺癌の診断を得た.鏡視下に胆嚢管リンパ節郭清を伴う胆管切除,開腹下に総肝管空腸吻合術再建を追加で施行した.最終診断は,胆嚢や胆管浸潤,リンパ節転移を認めず,高分化型腺癌(pT2(ss),pN0, fStage II)であった.急性胆嚢炎を契機に手術中に発見され,一期的に肝外胆管切除とリンパ節郭清を施行した,比較的稀で術前診断が困難な原発性胆嚢管癌の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

収録刊行物

  • 胆道

    胆道 29 (4), 832-837, 2015

    日本胆道学会

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