後腹膜nonfunctioning paragangliomaの1例

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タイトル別名
  • A Case of Retroperitoneal Nonfunctioning Paraganglioma

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抄録

症例は67歳男性。糖尿病で近医通院中, スクリーニングの腹部CT検査で後腹膜腫瘍が判明し, 当科紹介となった。画像上, 右腎上内側, 下大静脈背側に充実'性腫瘍を認め, 栄養血管はinferior phrenic arteryから分岐していた。血中尿中のカテコールアミン値は正常であった。後腹膜神経原性腫瘍を疑い摘出術を施行した。術中の血圧変動はみられなかった。腫瘍は6.0×5.0×2.5cmで弾性軟, 薄い線維性被膜に覆われていた。組織学的にはparagangliomaであり, nonfunctioning, chromaffin paragangliomaと診断した。後腹膜paragangliomaは稀な疾患である。外科的摘出が第一の治療であるが, 術中操作によって急激な血圧変動をきたす症例もあり注意が必要である。組織学的な良悪性の判断は難しく, 術後の十分な経過観察が必要である。

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参考文献 (21)*注記

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