睡眠時ブラキシズム発現に伴う顎運動の測定解析法の検討

  • 野口 直人
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部咬合管理学
  • 重本 修伺
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部咬合管理学
  • 大倉 一夫
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部咬合管理学
  • 坂東 永一
    徳島大学

書誌事項

タイトル別名
  • Study on measurement and analysis of jaw movements during sleep bruxism

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説明

睡眠時ブラキシズムは,その運動様式によりクレンチング,グラインディング,タッピングの3種類に分類されている.しかし従来の研究では,筋活動を対象としたものが多く顎運動を解析対象とした報告は少ない.そこで本研究では,睡眠時ブラキシズム発現時の顎運動の測定法および解析法について検討した.睡眠時に使用可能な口腔内センサ方式6自由度顎運動測定器を開発した.この測定器と携帯型ポリソムノグラフ装置で構成する睡眠時6自由度顎運動測定システムを用いて顎口腔系に異常を認めない41歳男性被験者1名の睡眠中の顎運動と脳波,眼振,心電図,咀嚼筋筋電図などの生体信号の1終夜測定を行った.5%MVC以上の咬筋筋活動を基準に解析した結果,合計19回の睡眠時ブラキシズムが検出され,睡眠1時間あたりの平均回数は4.8回,平均持続時間は3.4(±1.5)秒,平均ピーク咬筋筋活動量は,31.3(±13.6)%MVCであった.筋活動様式による分類ではクレンチング1回,グラインディング18回であったのに対し,顎運動様式による分類ではクレンチング6回,グラインディング1回,タッピング7回,複合型5回であった.また睡眠時ブラキシズム発現時の咬筋筋活動は,咬合接触の安定した咬頭嵌合位とその周辺で発現することを予想していたが,咬頭嵌合位から離れた偏心位においても観察された.本研究結果から睡眠時ブラキシズムを詳細に解析するためには,筋活動に加えて6自由度顎運動を対象とすることの必要性が改めて強く示された.

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被引用文献 (7)*注記

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参考文献 (27)*注記

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