相模湾において化学合成生物群集を形成する二枚貝の成分による糖加水分解反応阻害

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タイトル別名
  • Inhibition of Glycosidase Reactions by Constituents of the Bivalves Composing Chemosynthetic Communities in Sagami Bay, Central Japan
  • Inhibition of Glycosidase Reactions by Contituents of the Bivaves Composing Chemosynthetic Communities in Sagami Bay,Central Japan
  • Inhibition of Glycosidase Reactions by

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相模湾に棲息する化学合成生物群集生物であるシロウリガイ(Calyptogena soyoae)およびヘイトウシンカイヒバリガイ(Bathymodiolus platifrons)の有機溶媒抽出成分の糖加水分解反応阻害性を調べた。供試した酵素はα-およびβ-グルコシダーゼ, β-グルクロニダーゼであり, 酵素阻害試験はペーパーディスクを用いた寒天平板法により行った。アセトンおよびメタノールで抽出した一次抽出物の各酵素に対する阻害性をスクリーニングしたところ, シロウリガイでは供試したすべての酵素に対して阻害性を示したが, ヘイトウシンカイヒバリガイではどの酵素に対しても阻害性を示さなかった。シロウリガイの一次抽出物をさらに有機溶媒で分画後にそれぞれの有機溶媒可溶画分の酵素反応阻害性を比較した。α-およびβ-グルコシダーゼに対しては水可溶画分が阻害性を示し, β-グルクロニダーゼに対してはすべての画分が阻害性を示した。シロウリガイなど化学合成生物群集生物は高い化学エネルギー生産能や炭素代謝活性が予想され, 新たな酵素反応阻害物質の供給源として有望と考えられる。

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