プラズマ重合膜を用いる新世代バイオセンサー

  • 六車 仁志
    芝浦工業大学工学部電子工学科
  • 平塚 淳典
    独立行政法人産業技術総合研究所バイオニクス研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Plasma-polymerized thin film for biosensors of a new generation
  • プラズマ ジュウゴウ マク オ モチイル シン セダイ バイオセンサー

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抄録

バイオセンサーは,生物の持つ優れた分子識別力を物理的信号変換素子に結合させることにより,特定の化学物質の情報を電気信号に変換する電子デバイスである.これまで,著者らはプラズマ重合膜が生体物質と信号変換素子を効率よく接続させるインターフェース設計に有効であることを示した.プラズマ重合膜は,重合反応を気相中で行わせ,基板表面に直接に極薄膜として形成される.バイオセンサーのトレンドは,主に次の2点に集約される.第1は,バイオセンサーを微小分析システムに組み込むことである.溶媒の節約,微量の測定サンプル,分析時間や費用の低減などの利点があり,その利用価値は大きくなる.第2は,ポストゲノム指向のバイオセンサーの開発である.例えば,遺伝子の発現解析や一塩基変異多形を簡便に検出できるDNAチップ,遺伝情報に基づいて発現するタンパク質群プロテオーム解析を簡便に行うことのできるプロテインチップなどは有用である.本論文では,「新世代」バイオセンサーの設計製作におけるプラズマ重合膜の意義について総合的に議論する.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 53 (5), 393-409, 2004

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (106)*注記

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