ヨウ素・デンプン呈色反応の温度制御スイッチング機構を利用するヨウ化物イオン測定用循環式吸光光度検出/フローインジェクション分析システム

書誌事項

タイトル別名
  • Cyclic flow injection system for iodide ion determination using a temperature-regulated colorimetric switching mechanism of iodine and starch reaction
  • ヨウソ デンプン テイショク ハンノウ ノ オンド セイギョ スイッチング キコウ オ リヨウ スル ヨウカブツ イオン ソクテイヨウ ジュンカンシキ キュウコウ コウド ケンシュツ フローインジェクション ブンセキ システム

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抄録

ヨウ素・デンプン反応の呈色-退色の温度依存性を利用したヨウ化物イオン(I)測定の循環式化を,吸光光度検出/フローインジェクション分析法を用いて検討した.ヨウ化物イオン標準溶液の100 μl注入法による定量範囲は1.0×10-5 M~5.0×10-4 Mであった.選択性はよく,ヨウ化物イオン(5.0×10-4 M)に次いで大きな呈色を示す二クロム酸カリウム(1×10-3 M)や硫酸鉄(II)(1×10-3 M)でも,吸光度の相対強度はヨウ化物イオンの約4.5% であった.呈色と退色操作温度を30℃ と60℃ に定めてスイッチング操作することで,当該分析システムを効率よく作動させることができた.5.0×10-4 Mの標準ヨウ化物イオンの100 μl注入法による5回繰り返し実験での相対標準偏差は1% 以内であった.分析速度は1試料当たり30秒で,試薬溶液100 ml当たり50試料まで分析可能であった.本分析システムは,ヨウ素イオン(I)の測定が可能で,循環式化による省資源かつ低環境負荷が特徴となっている.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 53 (8), 827-832, 2004

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (24)*注記

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