マイクロ波加圧分解/誘導結合プラズマ質量分析法による鋼材表層析出物及び介在物の深さ方向分析

  • 猪瀬 匡生
    JFEスチール株式会社スチール研究所分析•物性研究部
  • 藤本 京子
    JFEスチール株式会社スチール研究所分析•物性研究部
  • 城代 哲史
    JFEスチール株式会社スチール研究所分析•物性研究部
  • 千野 淳
    JFEスチール株式会社スチール研究所分析•物性研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Depth Profile Analysis of Precipitates and Inclusions Existing in the Surface of the Steel by Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry with Microwave Decomposition
  • マイクロハ カアツ ブンカイ ユウドウ ケツゴウ プラズマ シツリョウ ブンセキホウ ニ ヨル コウザイ ヒョウソウ セキシュツブツ オヨビ カイザイブツ ノ フカサ ホウコウ ブンセキ

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説明

鉄鋼材料のめっき不良や材質不良などの原因となる鋼板表層数μmに存在する析出物•介在物を高精度に定量することを目的として,鋼板表層析出物•介在物の深さ方向分析法を確立した.表層に存在する析出物•介在物のみを抽出するため,抽出分離時の電解量を従来の10分の1以下である0.1 g以下まで減らし,分解時の汚染が少なく,試薬の使用量が少ないマイクロ波加圧分解法と,高感度な誘導結合プラズマ質量分析法を組み合わせることによって鋼板表層に存在する1 μg g-1までの析出物•介在物を検出可能とした.また,キレート試薬(アセチルアセトン)濃度を0.2% にすることで,化学的に不安定な析出物•介在物も安定に抽出することができた.本法を鋼板試料に適用し,加熱焼鈍処理前後の表層析出物•介在物の深さ方向濃度分布を定量化できた.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 56 (2), 93-98, 2007

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (18)*注記

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