レーザーアブレーション-誘導結合プラズマ質量分析法による地球化学試料の微量元素分析

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タイトル別名
  • Improvements in the precision and accuracy of elemental and isotopic analyses of geochemical samples by a laser ablation-ICP-mass spectrometer
  • レーザーアブレーション ユウドウ ケツゴウ プラズマ シツリョウ ブンセキホウ ニ ヨル チキュウ カガク シリョウ ノ ビリョウ ゲンソ ブンセキ

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抄録

誘導結合プラズマ(ICP)質量分析法は,迅速かつ高感度な元素分析装置として,地球科学的試料の化学にはなくてはならない分析法となっている.特にレーザーアブレーション試料導入法は,固体試料の直接分析が可能な上,レーザービームを絞り込むことにより局所分析も可能であり,更にICP質量分析法の最大の特徴である分析の迅速性を最大限に引き出すことができる優れた試料導入法として注目されている.レーザーアブレーション法において正確な元素分析,同位体分析を行うためには,感度の向上,レーザーサンプリング時における元素分別の低減,信号強度の安定化,妨害信号の除去,イオン検出器の感応性の改良などが不可欠である.そこで著者らは,分析感度を向上するために窒素混合法を,またレーザーサンプリング時における元素分別を低減法するためにソフトアブレーション法あるいは化学支援レーザーアブレーション法を,そして信号強度を安定化する手法としてスタビライザー法を,更にイオン検出器の感応性の違いに起因する同位体分析精度の低下を抑える検出器補正法や,スペクトル干渉を低減するための低出力プラズマ法などを開発してきた.本稿では,これらの手法の動作原理の解説と,得られる効果を紹介する.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 53 (6), 491-501, 2004

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (52)*注記

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