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- 岩本 振武
- 東京大学理学部化学教室
Bibliographic Information
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- テツ III , アルミニウム ノ キレート テキテイ ニ オケル ホジョ キレートカザイ オヨビ カンショウザイ ト シテ ノ シュセキサン スイソ カリウム
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Abstract
鉄(III),アルミニウムなどのいわゆる加水分解を受けやすい金属イオンは微酸性溶液中でもヒドロクソ錯イオンを形成したり,多核多量体を生じてコロイド溶液となったり,さらには水和酸化物として沈殿したりする.これらの現象はそれらの金属イオンのキレート滴定に対して悪影響をあたえ,とくにコロイドや沈殿の生成は実用的には不可逆に作用するので鉄(III),アルミニウムの滴定条件の選定やpHの調節には細心の注意が必要である.Cu-PAN指示薬での鉄(III),アルミニウム合量の直接滴定は,酢酸塩またはモノクロル酢酸塩でpH2~4に緩衝した溶液を加熱ないし煮沸しながらおこなうが,そのため金属EDTA錯イオンの生成速度が増大する一方,金属イオンの加水分解反応が進行するおそれもある.このようなことを防ぐため,筆者はCu-PANおよびPAR[4-(2-ピリジルアゾ)-レゾルシン]指示薬を用いて鉄(III),アルミニウムを滴定するときに酒石酸水素カリウムを加水分解防止の補助キレート化剤ならびに緩衝剤として使用し,好結果を得た.
Journal
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- BUNSEKI KAGAKU
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BUNSEKI KAGAKU 10 (2), 190-190, 1961
The Japan Society for Analytical Chemistry
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679331633024
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- NII Article ID
- 130000946199
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- NII Book ID
- AN00222633
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- NDL BIB ID
- 9198720
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- ISSN
- 05251931
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed