小型定電流電解電量/光度滴定装置の開発と食用油の過酸化物価定量への応用

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タイトル別名
  • Development of a Palmtop-Size Constant-Current Coulometric/Photometric Titrator and Its Application for Determining the Peroxide Value of Edible Oils
  • コガタ テイデンリュウ デンカイデンリョウ コウド テキテイ ソウチ ノ カイハツ ト ショクヨウアブラ ノ カサンカ ブツカ テイリョウ エ ノ オウヨウ

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抄録

定電流電解回路と紫外線発光ダイオード(UV LED)を光源とする比色計を組み合わせた小型の電量/光度滴定装置を開発した.定電流電解回路は,電源電圧の+5 Vから約+30 Vを発生する昇圧部と,ジャンクション型電界効果トランジスター(JFET)を用いる定電流回路から成り,電解電流は0~2 mAの範囲で調節できる.比色計部分は,光源に370 nmの紫外線LEDを,検出器にフォトダイオードを用いた.発生極槽と比色セルは兼用で,光路長2 cmのガラスセルを利用した.このセルには,発生極である白金板電極(表面積30 mm2),及び塩化カリウム塩橋をセットした.また,セルホルダーの下部にマグネチックスターラーを内蔵し,電解中に溶液をかくはんできるようにした.対極槽にはガラス製サンプル瓶を用い,白金線の対極をセットした.組み込み用コントローラーにより,吸光度,電解の積算時間及び電解電流を測定し,液晶ディスプレイに表示した.また,吸光度及び積算時間は,コントローラーに内蔵のシリアルインターフェースを通じてPCに転送して時間-吸光度グラフを作成し,変曲点から滴定の終点を求めた.本装置をまずチオ硫酸ナトリウムの標定に応用し,ヨウ素滴定法と比較した.食用油の過酸化物価の定量にも応用し,ヨウ素滴定法と比較した.いずれも,分析値はヨウ素滴定法の結果とよく一致し,本装置が実用的な性能を有することが分かった.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 55 (3), 171-176, 2006

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (10)*注記

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