化学反応を利用する簡便なイオンクロマトグラフィーの開発と環境分析への応用

書誌事項

タイトル別名
  • Developement of a Simple ion Chromatography Using Chemical Reactions and Application to Environmental Analysis
  • カガク ハンノウ オ リヨウ スル カンベン ナ イオン クロマトグラフィー ノ カイハツ ト カンキョウ ブンセキ エ ノ オウヨウ

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説明

水中の一般的なイオン種は電気伝導度検出器を用いたイオンクロマトグラフィーで同時定量できるが,酸解離定数(pKa)が7以上のシアン化物イオン,残留塩素や安定度定数の大きい金属シアノ錯体を定量することができない.また,炭酸系の溶離液を用いたサプレッサー型のイオンクロマトグラフィーでは,水中の炭酸イオンを定量できない.一方,空気や排ガス中の水溶性の無機ガス成分は,吸収液に捕集すればイオンクロマトグラフィーで定量できるが,ヘンリー定数の小さい窒素酸化物は定量できず,また,ホルムアルデヒドは水に吸収されてもイオンクロマトグラフィーでは直接定量できない.本稿では,イオンクロマトグラフに内蔵されている電気伝導度検出器では測定できないイオン種を化学反応で測定可能なイオン種に変え,また,吸収されにくいガス成分をアルカノールアミン系の吸収液に捕集した後,電気伝導度検出器を用いたイオンクロマトグラフィーで簡便に定量する方法を開発し,環境分析に応用した. <br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 54 (3), 191-203, 2005

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (65)*注記

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