エオシンと銀(I)を用いるアデニン及び関連化合物の定量

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タイトル別名
  • Determination of Adenine and Its Related Compounds Using Eosine and Silver(I)
  • エオシン ト ギン 1 オ モチイル アデニン オヨビ カンレン カゴウブツ ノ テイリョウ

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抄録

プリン塩基のアデニンが環内に多くの窒素原子を有しているので,銅(II),鉄(II),銀(I)などの金属イオンと錯体生成することに着目し,[金属-アデニン]錯体と有機試薬とのイオン会合錯体を利用するアデニンの定量法について検索した結果,金属イオンとして銀(I)を,イオン会合性色素としてエオシンをそれぞれ用いるとき,アデニンとの間に鮮明な呈色体が生成することを認め,本反応を利用する簡便,高感度なアデニンの吸光光度定量法を開発した.本操作法による定量感度はモル吸光係数(ε)が1.1 × 105 dm3 mol-1 cm-1と,従来のBratton-Marshall試薬を用いる方法の7倍以上の感度を示し,相対標準偏差は,0.87%(n =8,0.68 μg/mlアデニン)であり,再現性にも非常に優れていた.また,本法のより高感度化を目的としてメンブランフィルター前濃縮法を利用した,(1)凝集体溶解法,(2)凝集体色差法,の2方法について検討を加えた.呈色体のキャラクタリゼーションについても一部検討した.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 54 (9), 761-765, 2005

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (8)*注記

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