簡易捕集濃縮/吸光光度法による大気中微量アンモニアの定量

書誌事項

タイトル別名
  • Determination of Trace Amounts of Ammonia in Air Using a Batchwise Collection/Concentration Method by Spectrophotometry
  • カンイホシュウ ノウシュク キュウコウ コウドホウ ニ ヨル タイキ チュウ ビリョウ アンモニア ノ テイリョウ

この論文をさがす

説明

大気中のアンモニア定量法として1-ナフトールを用いるインドフェノール法を検討した.水溶液中のアンモニアは水酸化ナトリウム存在下で次亜塩素酸ナトリウム,1-ナフトールと反応し,インドフェノール型色素を生成する.この生成物の極大吸収波長である720 nmで吸光度を測定すること(1-ナフトール法)により,大気中のアンモニアを定量した.塩化アンモニウム標準溶液を用いる検量線は良好な直線性を示し(y=0.37 × 105 x+0.027,R2=0.9992),検出限界は0.9 × 10-6 Mであった.アセトンを10% 加えることにより,均一溶液中で既報の約5倍の感度が得られた.2.0 × 10-5 M塩化アンモニウム標準溶液を用いた場合の相対標準偏差は3.5% と良好であった.実試料への応用として,超純水3.0 mlを入れた50 mlプラスチック製シリンジ(実体積: 69.1±0.3 ml)に大気試料を捕集し,シリンジにキャップをして4分間振り混ぜた.大気中のアンモニアは吸収溶液として用いた超純水にほぼ完全に捕集濃縮できた.吸収したアンモニアを1-ナフトール法で測定した.本法は室内,屋外の大気中微量アンモニア定量に十分な精度と感度を示した.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 54 (10), 953-957, 2005

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (5)*注記

もっと見る

参考文献 (6)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ