ほ乳類体内微量D‐アミノ酸の選択的分析法の開発

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タイトル別名
  • Development of selective methods for the determination of small amounts of D-amino acids in mammals
  • 哺乳類体内微量D-アミノ酸の選択的分析法の開発
  • ホニュウルイ タイナイ ビリョウ D アミノサン ノ センタクテキ ブンセキホウ ノ カイハツ

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抄録

D-アミノ酸は,生体の主構成要素の一つであるL-アミノ酸の光学異性体であり,哺乳類における機能に興味が持たれている.しかし,ほとんどのD-アミノ酸は哺乳類中に微量しか存在せず,その詳細な分布や動態解析を可能とする高感度かつ選択的分析法が必要とされていた.本研究では,逆相カラム及びキラルカラムを用いる2段階高速液体クロマトグラフ(HPLC)法や,カラムスイッチングキラルHPLC法,高選択的ジアステレオマー法等を利用し,様々なD-アミノ酸について哺乳類体内における微量分析法を確立した.これらの方法を用いてラット及びマウスにおける内在性D-アミノ酸含量を検討した結果,既に報告されているD-アスパラギン酸やD-セリンに加え,哺乳類組織内における微量D-アラニン,D-ロイシン,D-プロリンなどの存在と分布を明らかにした.これらの微量D-アミノ酸はそれぞれ特有の組織分布と動態を示し,生体がこれらを厳密に区別してその含量を制御していることが明らかになった.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 53 (7), 677-690, 2004

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (55)*注記

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