木質バイオマス‐合成高分子ハイブリッド材料を基体とする陽イオン交換樹脂の合成とその特性

書誌事項

タイトル別名
  • Preparation and Characterization of Cation Exchanger Based on Woody Biomass Modified by Synthetic polymer
  • 木質バイオマス-合成高分子ハイブリッド材料を基体とする陽イオン交換樹脂の合成とその特性
  • モクシツ バイオマス ゴウセイ コウブンシ ハイブリッド ザイリョウ オ キタイ ト スル ヨウイオン コウカン ジュシ ノ ゴウセイ ト ソノ トクセイ

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説明

ブナおが屑をホスホン酸ジフェニル-ホルムアルデヒド樹脂で化学修飾して発煙硫酸処理に耐えられる木質バイオマス-合成高分子複合体を合成して,これを基体とするスルホン酸基を有する強酸性陽イオン交換樹脂を得た.ブナおが屑を強化するのに必要なホスホン酸ジフェニル樹脂は原料の仕込み濃度で約14 wt% 以上あれば十分であり,原料仕込み濃度で約75 wt% ブナおが屑を基体とするスルホン酸基を有する強酸性陽イオン交換樹脂を得ることができた.交換容量は2.4 meqg−1-R(乾燥樹脂)と良好な値であり,交換速度も速く約5分以内で平衡に達し,そのため高速でのイオン交換が可能であった.密度は1.18 g mL−1 であり,水溶液中で浮くという欠点もなくカラム操作に十分に対応できるイオン交換樹脂であった.本交換樹脂は塩酸溶液あるいはメタノール-塩酸混合溶液を用いると,Li+-K+,Mg2+-Ca2+-Sr2+-Ba2+の相互分離,更にはCd2+-Zn2+,Cd2+-Co2+あるいはCd2+-Ni2+などの相互分離に利用できた.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 56 (1), 9-15, 2007

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (27)*注記

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