大気中芳香族炭化水素の土壌収着に及ぼす水分の影響

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タイトル別名
  • The Influence of Water Content on the Sorption of Atmospheric Aromatic Hydrocarbons Into Soil
  • タイキチュウ ホウコウゾク タンカ スイソ ノ ドジョウ シュウチャク ニ オ

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抄録

大気汚染物質の挙動を把握するためには汚染物質の反応性ばかりでなく,大気と接する水,土壌,植物などの相互作用について知る必要がある。ここでは,大気中汚染物質として芳香族炭化水素を,大気と接する物質として土壌(関東ローム)を用い,芳香族炭化水素の土壌収着について検討を行った。ベンゼン,トルエン,o-キシレンの土壌による等温収着において,これらの収着量は収着平衡濃度に比例し,Henry則にしたがうことが明らかとなった。また,土壌の含水比が大きくなると,芳香族炭化水素のHenry則定数が小さくなることが明らかとなった。直射日光の下で土壌の含水比は2%程度になることから,芳香族炭化水素は乾燥状態の土壌に収着濃縮され,水分が加わることにより,地上付近に放出される可能性がある。特に含水比が2~10%付近で変化するとき,その可能性が大きいと推定された。

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