尿素系土質安定剤のゲル化反応

書誌事項

タイトル別名
  • Gelation Reaction of Soil Stabilizer of Urea-Formaldehyde Condensate Type
  • ニョウソケイ ドシツ アンテイザイ ノ ゲルカ ハンノウ
  • Special Articles on Global and Regional Environment and Chemistry. Gelation Reaction of Soil Stabilizer of Urea-Formaldehyde Condensate Type.

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説明

尿素系土質安定剤のゲル化反応の化学的内容を明らかにする目的で,土質安定剤(尿素ホルムアルデヒド初期縮合物)ならびに生成したゲルの組成分析を行いゲル化反応前後の物質収支を調べ,またゲル化反応の進行度に与えるゲル化条件(温度,ゲル化時間,尿素添加量,触媒濃度,水添加量)の影響を調べた。その結果,つぎの4点が明らかになった。(1)尿素系土質安定剤の主剤溶液中のホルムアルデヒドの約80%はN,N,-ビス(ヒドロキシメチル)尿素型化合物(BHU)として存在しており,ゲル化反応はこのBHUと助剤として添加した尿素との間の酸触媒縮合反応として理解される。(2)ゲル化反応生成物は,尿素添加量に応'じてBHU2molに対し尿素1~3molが縮合したN,N-ジヒドロキシメチル-2,4,6,8-テトラアザノナンジアミド,N-ヒドロキシメチル-5,9-ジオキソ-2,4,6,8,10,12-ヘキサアザトリデカンジアミドあるいは5,9,13-トリオキソ-2,4,6,8 ,10,12,14,16-オクタアザヘプタデカンジアミドを主体とするものである。(3)BHUに対して大過剰の尿素を撫えるとゲル生成量が最適条件の約1/4に減少し,水に可溶な2,4,6,8-テトラアザノナンジアミドを生成する。(4)反応条件によるこれらの生成物組成の変化は,BHUと尿素との縮合により生成する2V-ヒドロキシメチル-2,4-ジアザペンタソジアミドが共通な中間体であると仮定することにより矛盾なく説明できる。

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