同一肋間神経に多発した胸腔内神経鞘腫の一例

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  • Intrathoracic multiple schwannomas originating from a single intercostal nerve: Report of a case and review of the literature

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抄録

症例は34歳,男性.肝機能障害の治療中に胸部CT検査で後縦隔の第9肋間右傍脊椎に腫瘤影を指摘され神経原性腫瘍が疑われた.5年5ヵ月の観察期間中に腫瘤は増大傾向を示したため摘出術を施行した.術中所見で右第9肋間に3cm大の腫瘤とさらに約2cm外側に1cm大の腫瘤を認めた.共に右第9肋間神経由来の神経原性腫瘍と考え同時に摘出した.病理組織学的診断は共に神経鞘腫で悪性所見は認めなかった.胸腔内神経鞘腫は通常は単発性に発生し同一神経に多発することは極めて稀である.しかし多発性に発生し得ることも念頭に置き慎重な術前の画像評価と十分な術中の観察が重要であると考えられた.

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