手術により診断しえた肺葉外肺分画症の一例

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  • A case of extralobar pulmonary sequestration mimicking posterior mediastinal tumor

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抄録

肺葉外肺分画症は稀な疾患で多くの場合,小児期に発見されることが多い.しかし中には無症状で成人期に発見され,手術により診断される症例も散見される.症例は41歳,男性.主訴は胸部異常陰影.検診にて胸部異常陰影を指摘された.精査の結果,後縦隔腫瘍を疑われ,当科紹介となる.神経原性腫瘍を疑い,手術を施行した.腫瘍は血管新生が豊富で縦隔内より索状物でつながっており,索状物内には血管の存在が疑われ,血管用自動縫合器にて切離した.摘出標本には軟骨や未熟な肺胞構造を認め,正常肺とは共通の胸膜を有しておらず,肺葉外肺分画症と診断した.稀ではあるが成人発見の肺葉外肺分画症は,後縦隔腫瘍と画像診断されることもしばしば認められ鑑別疾患として念頭に置く必要があると思われる.

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