Mucoid impactionを伴った亜区域気管支発生の若年者肺粘表皮癌の1切除例~30歳以下の本邦報告39例の検討~

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タイトル別名
  • A case report of mucoepidermoid carcinoma originating from the subsegmental bronchus in a young man with mucoid impaction, with a review of 39 cases under the age of 30 years reported in Japan
  • —30歳以下の本邦報告39例の検討—

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抄録

症例は22歳,男性.健診で胸部異常影を指摘され,精査加療目的で当科に紹介入院となった.胸部CT検査では,右下葉に径4cm大の分葉状の比較的境界明瞭な腫瘤影を認めた.気管支鏡検査では,右B10aに内腔をほぼ閉塞するような腫瘤を認め,生検で肺腺癌と診断された.全身検索にて明らかなリンパ節転移や遠隔転移を認めず,cT2N0M0と判断し,右下葉切除術および縦隔リンパ節郭清(ND2a)を施行した.摘出標本では右下葉に径4cm大の境界明瞭な腫瘤を認め,末梢気管支に著明なmucoid impactionを認めた.術後病理組織診断で粘表皮癌(低悪性度)pT2N0M0との診断を得た.本症例は,粘表皮癌の中でも比較的稀な末梢発生であり,加えて著明なmucoid impactionを伴っている点で興味ある症例と考え報告するとともに,本邦における30歳以下の肺粘表皮癌39例を集計し,その臨床的特徴について検討を加えた.

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参考文献 (14)*注記

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