肺切除を伴わず異常動脈遮断のみ施行した左肺底動脈大動脈起始症の1例

  • 前川 信一
    独立行政法人国立病院機構福岡東医療センター呼吸器外科
  • 樋口 隆男
    独立行政法人国立病院機構福岡東医療センター呼吸器外科
  • 濱田 利徳
    独立行政法人国立病院機構福岡東医療センター呼吸器外科
  • 岩﨑 昭憲
    福岡大学医学部外科学講座呼吸器・乳腺内分泌・小児外科
  • 岡林 寛
    独立行政法人国立病院機構福岡東医療センター呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of anomalous systemic arterial supply to the lung treated by aberrant artery stapling without lung resection

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説明

肺底動脈大動脈起始症に対し,胸腔鏡下に異常動脈の遮断のみ施行した症例を報告する.症例は54歳女性で検診の胸写異常を指摘され当院受診.胸部CT検査において下行大動脈より左肺底区へ流入する異常血管を認めた.肺実質の血管の拡張所見は軽微であり,3D-CTでは肺底区へ肺動脈,気管支いずれも正常に分枝していた.以上より左肺底動脈大動脈起始症と診断した.術前の画像所見で肺実質の異常なく温存可能と判断し,胸腔鏡下に異常動脈のカッター機能のないステープラーによる遮断のみを行った.肺切除を伴わない肺底動脈大動脈起始症手術症例の報告は極めて稀であるので報告した.

収録刊行物

参考文献 (16)*注記

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